【2026年最新】ついに日本も「のれん非償却」へ?M&Aを加速させる会計ルールの転換点
2026-3-19
#ブログ
こんにちは!カマクラウド税理士事務所の清水小綾です。

日本のM&A実務において、長年の「壁」だったルールがついに壊れようとしています。それが、**日本基準における「のれんの定期償却」**です。
これまで「日本でM&Aをすると利益が減るから不利だ」と言われてきたこの問題。今、どのような変化が起きているのかを解説します。
1. なぜ今、「のれんを償却しない」議論が進んでいるのか?
最大の理由は、**「スタートアップのM&Aを促進したい」**という政府の強い意向です。
これまでの日本基準では、他社を高値で買収すると、その差額(のれん)を数年にわたって「費用」として計上しなければなりませんでした。
- 問題点: 買収によって会社は成長しているはずなのに、帳簿上の「利益」がガクンと減ってしまう。
- 結果: 利益重視の上場企業などが、積極的なM&Aを躊躇する要因になっていた。
これを「国際基準(IFRS)と同じように、価値が下がった時だけ処理する(非償却)」に変えることで、M&Aをよりダイナミックに行える環境を作ろうとしています。
2. 2026年現在の最新ステータス
2026年3月の段階では、以下のような具体的な検討が進んでいます。
- 選択制の導入: 全面的に廃止するのではなく、「償却するか、しないかを選べるようにする」という案が有力です。
- 2026年度中の結論: 規制改革推進会議などは、2026年度中にルールを確定させ、早期の措置を求めています。
- 対象の検討: まずは時価総額の大きいプライム市場の上場企業から導入し、徐々に広げていく方向性が議論されています。
3. もし「非償却」になったら何が変わる?
私たちのようなクラウド会計を活用する現場でも、以下のようなインパクトが予想されます。
- M&A直後のV字回復が早まる 「のれん償却費」という重石がなくなるため、買収した翌期から高い利益率を維持しやすくなります。
- スタートアップの出口(EXIT)が広がる 「のれんが重荷で買収できない」と言っていた国内大手が、積極的に若い会社を買いやすくなります。
- 減損リスクへの意識向上 「毎年少しずつ費用にする」という守りの会計から、「価値が下がっていないか常に厳しくチェックする」という攻めの会計管理が求められるようになります。
4. 清水小綾の視点:これからの経営者に必要なこと
ルールが変わる可能性がある今、大切なのは**「数字の透明性」**です。
のれんを償却しなくて良くなるということは、逆に言えば「その投資が本当に成功しているのか」を、投資家や銀行により厳しく説明する責任が生じるということです。
クラウド会計でリアルタイムに数値を管理し、買収した事業がしっかりとシナジー(相乗効果)を生んでいるかを可視化しておく。これが、新しいルールを武器にするための最低条件になるでしょう。
まとめ:時代の変わり目に備えよう
「日本独自のルール」が、また一つグローバル基準へと近づこうとしています。 もしこの改正が実現すれば、日本のスタートアップ・エコシステムはさらに活性化するはずです。
「自社の場合はどうなる?」「今のうちに準備しておくことは?」といった不安があれば、いつでもチャットやZoomでご相談くださいね。
清水 小綾(Saaya Shimizu)カマクラウド税理士事務所 代表 / クラウド会計専門家 「古い慣習にとらわれず、新しいルールを味方につける経営」をサポートします。